クールなご主人様は溺愛中
じゃあ、私も納得する。


本当に少しの距離を歩くと、大きなショッピングモールが見えた。


「ねえ、ここって大きくなった?」


昔より成長してるのに、大きくなったように感じる。


「あー、何年前だっけな。俺が小学生の時か?」


ああ、どうりで知らないはずだよ。


きっと、パパが亡くなったあとなんだ。


「確か全国一位の大きさになったはず」


少し前まで、昔の話はパパを思い出して気持ちが沈んでた。


それなのに、目の前の冬夜くんがどこか楽しそうだから私もつられて笑っちゃう。


「どうした?」


「んーん。変わってくね」


「ああ。でも、いい変化だろ」


「うん」


そんな会話をして、明るい気持ちでショッピングモールに入った。


「服、全部いるよな」


「あー、うん......」
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