クールなご主人様は溺愛中
たぶん、今日で私は金銭感覚の差を思い知る。


「里奈、行きたい店あったら言えよ?俺に女の服はわかんねぇ」


「......う、うん」


返事はしたものの、どうしたらいいか分からない。


「......あ」


突然冬夜くんが近くにあったお店に入った。


10代、20代向けくらいの、お店。


「これ、似合いそう」


指さしているのは、ワンピース。


スカート部分がフレアスカートになっていて、上品目の印象。


「ん。思った通り」


私に当ててみて、満足気に彼は笑った。


同じお店で何着か買うと、お店を後にした。


そして、カバンや靴も別のお店で買って貰っちゃって、そろそろ終わりかなーなんて頃。


ふっと1つのワンピースが目に入った。


「......里奈?」


「あの、お店、行ってもいい?」


「ああ。行くぞ」


そう言われ、不安だった気持ちが晴れる。
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