クールなご主人様は溺愛中
「里奈さん、明日についての説明、よろしいですか?」
「あ、はい」
家に帰ると、柴崎さんに声をかけられる。
柴崎さんの部屋に入ると、向かい合って座った。
「まず、明日からの夏休みは、別荘に里奈さんと坊ちゃんの2人です」
え!
「ですから、わざわざメイドでいる必要もありませんので、私服でお願いします」
それは、冬夜くんが教えてくれたな。
大事なことは言ってなかったけど。
「そして、社会経験も兼ねてますので電車でお願いします」
なんか、一般人の感覚を知るやつっぽい。
「では、明日から坊ちゃんをよろしくお願いします」
「はい」
話が終わって部屋を出ようとすると、柴崎さんに呼び止められた。
「そういえば、坊ちゃんが指名したのは里奈さんが初めてですよ。
いつもは、指名がないので私が行くのですが......」