クールなご主人様は溺愛中
冬夜くんの分なんじゃ......。


「あのなぁ......」


冬夜くんが呆れたように私を見る。


「いいに決まってんだろ。しかも言ってなかったけど全部俺の金だし」


「へっ?」


「俺が家の仕事手伝ったりとかして稼いだやつとか月の小遣いとか、そこから全部出してるから」


え......。


「里奈のものは全部それから貰ってるし、この休みの生活費も2人分貰ってるやつだから心配いらねーよ」


「冬夜くんのお金を、私に使ってたの?」


「ああ」


なんで当たり前のように返事できちゃうの......?


「自分の、お金なのに......?」


「ああ」


何も問題ないような顔をするけど、私からしたら大問題だった。


「なんで、ただのメイドにそこまでできるの......」
< 90 / 268 >

この作品をシェア

pagetop