お姫様は自由に恋がしたい。
「本当にリアナンは真面目だな〜、昔から」
いつにも増して笑顔で話しかけてくる
お父様。
それがなんだか不気味でたまらない。
「前から言ってるじゃない、私は‥‥」
私の言葉に被せるようにお父様は言う。
「リアナンのためにお父様が婚約者を
決めてやったぞ。
お相手もこんな美人な姫となんて光栄ですとお喜びだ。」
「こ、婚約者〜!?」
そりゃあ家柄的にいつかはって
思ってたけど、
早く結婚しろと言わんばかりに話を
進めすぎですお父様!!!
「近々パーティーがあっただろう?
そこにお呼びしているから顔合わせをしてみるとよい」
焦る私の思いとは裏腹に楽しげにお父様は話を進めていく。