お姫様は自由に恋がしたい。

服に袖を通し、

胸元まで伸びたストレートの髪を
ラナが綺麗に整えてくれる。


「いつ見ても綺麗な髪で。

リアナン様は細部まで整っていて
本当皆の憧れですよ。」


こんなにそばに入れる私は皆に羨ましがられますと続けるラナ。


「あら、身の回りのお手伝いをしてれるみんなの腕がいいからよ。」



私は守ってもらってばかりで自分でできることは本当に少ない。

と実感しているところだ。

大浴場をでると誰か人影が見えた。

「リアナン様。入浴中何かございましたか?少し大きな声が聞こえたので」



「ブ、ブレイブ‥!びっくりした。

もうこっちに戻っていたのね。

なんでもないの!
ラナとの話が弾んだだけよ」



そこにいたのは騎士として優れた才能を持つ側近のブレイブだった。


空いた時間には私専属の側近としても、仕えてくれている。

「それならいいんですが。


少し顔が赤い気がして。

のぼせちゃいました?」


少し微笑みながら私の顔を覗く彼に

ドキッとさせられる。
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