生きる理由をキミに沈めて、笑顔で私を忘れてください
…進行が早くもって、
1年、もたずに半年だろうと
告げられた私は、
足をズル用にして家へ帰ってきた。
私の頭の中に、
ピンポン玉くらいの大きさの腫瘍があるんだって。
病気のことをオヤに伝えると、
狂ったように殴られた。
その治療費は誰が出すんだ、
死ぬなら勝手にさっさと死ねよ…って、
私が生きても、誰1人と幸せを感じない。
それどころか、
私が生きることによって誰かが不幸を感じてしまう。
…死のう、そう決断して
私はこの海の橋へとやってきた。
意を決して、ゆっくりと腰を浮かせる。