生きる理由をキミに沈めて、笑顔で私を忘れてください
少し寒いな…
そんなことを思いながら、私は彼の言葉を待った。
『…なに考えてんだよ、消える?ホントに何考えてんだ!』
ハァハァ、吐息を切らして、
わたしの言葉には応えてくれなかった。
「…生きる理由が、私にはわからないよ」
そう寂しく告げて、
私はスマホの通話ボタンを切った。
そして、
「サヨウナラ」
しょうもない一言を吐きながら、
私は海に落ちた。
苦しいだなんて、感じなかった。
ゆっくりと力が抜けていって、
ゆっくりと暗い世界へ沈んでいった。