息絶えたカナリアの涙声
このままでは食って生きていけない。
バイトだけでは生活は苦しいままだ。
次が最後だと決めた男だが、頭に何も浮かんでこない。
「あの鳥、何だったんだ?」
ふと、先程の鳥が脳裏に浮かんだ。
男はスマホを取り出し、調べてみることにした。
「黄色の鳥っと......ゲッ」
検索をかけてみればたくさん出てくるわけで、男は今日であった鳥を思い出しながら指を滑らせ見つけていく。
「あっ......。カナリア」
指が止まり、鮮やかな黄色の鳥の写真が画面に映し出される。
それは先程の鳥にそっくりだった。
「ふーん。可哀相な鳥なんだな」
写真の下に書かれてあるカナリアの生態など見て、男は呟いた。
男は後ろに倒れて寝転んだ。