天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
夜までバイトしてるんだもんなー。
ご飯作ってあげようか……なんて思ったけど、口に出せなくて。
変に彼女ヅラしてるって思われたくない。
私達は本気で付き合ってるわけでもないのに。
「で?そこは〝今度作ってあげるっ!〟って言うとこじゃねーの?」
「え!?」
「それとも料理とかしねー?」
「ううん、お母さんが仕事忙しかったときはよく作ってたから……」
「じゃ、いーじゃん。弁当とか作ってよー」
え……むしろ作っていいの?
そういうのウザいとか思う人なのかと思ってた。
「うん、今度作る……」
「マジ?やったね」
嬉しそうにしながら私の目の前にコーラが入ったグラスを置く。
そんな顔されると私まで嬉しくなって胸が温かくなる。