天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
私の横に天馬くんも座ったのだけど、4人掛け用の大きいソファなのに距離が近い。
肩が触れそうで触れないくらいだけど動いたらぶつかりそうな。
なんか近すぎない……?
どうしよう、変に意識しちゃう。
「今度顔合わせあるって聞いた?」
「へ?なんの?」
「両家のだよ、食事会だって」
「そうなんだ……まだ聞いてなかった」
てことは天馬くんのお父さんたちとも会うんだ、緊張するな。
「そうそう!私の妹ね、咲っていうんだけどすごい可愛いんだよ!実はモデルでね!?色んな雑誌や広告に……」
「あー、知ってる」
「なんだ知ってるのかーびっくりするかと思ったのに」
「お前んちとうちは付き合い長いんだよ」
そう言った天馬くんの横顔は、笑っていたけどなんかいつもと違う感じがした。