天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「別にもっと見てくれてもいーんだけど?」
真後ろに来て、私の頭の上に顎を乗せてくる。
ひゃーーーーやめてーーー!
天馬くんのことが好きって自覚しちゃってから、変に意識しちゃう。
ピタッと背中にくっついた天馬くんの体から、ぬくもりが感じる。
「頭…重いって」
「なんでこっち見ねーんだよ」
横からわざと私の視界に入ってくる。
笑ってるし、絶対からかってるんだ……。
人の気も知らないで。
するとふいに髪の毛を触られてドキッとした。
「な、なに!?」
「髪さー、黒くすんなよ?」
「え、しないよ……」
「おっさんの言うとおりになんかしなくていいから」
急に真面目な表情をするから驚く。
「うん……わかった」
「素直でよろしい」