天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
昨日から咲とはずっと顔を合わせていない。
ご飯もろくに食べず部屋に籠っているらしい。
「そうね……それは私達が間違ってた。結局はふたりを傷つけることになってしまったもの」
「知った以上私は天馬くんと婚約できない。咲じゃだめなの!?どうして私なのよ、ふたりは恋人同士だったのに引き離すことなかったじゃん!」
「それは……ちひろじゃないとダメだからよ……」
「どうして!?」
お母さんは俯いて口を開いてはくれない。
なんでなの!?私になにがあるっていうの?
ガチャッ
「失礼する。声が大きいから外まで聞こえてるぞ」
義父が私の部屋のドアを開けた。
顔を見るだけでいらっとするのに、私の部屋に入って来ないでほしいけど……