天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「オープンして結構経つのにすごい人だね!?」
「うん、いとこに感謝だな」
店内はオシャレなモノトーンの内装で、多くの人で混みあっていた。
甘い香りが漂ってきてお腹がすく。
「いらっしゃーい」
「よ!」
高峯くんのいとこらしき男の子が、私たちを出迎えてくれた。
「彼女?」
「んー。席どこ?」
え?
『んー。』って。
高峯くんなんでそこ濁してるの?
上の空だった?
ちょっと動揺したままテラス席に案内された。
森の中にいるようなテラス席は、自然いっぱいですごく気持ちが良い。
でもさっきのことが少し気になる。
「ん?固まってどーした?」
「いや……高峯くんさっきいとこくんに彼女かって聞かれたときさ……」
「あー、さっきも言ったじゃん、今日は俺が彼氏だって」
そう言ってにっこりと微笑んでくる。