天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜


「えっあの……なんで……」


「なんでって。ここ誘った時点で気付かない?倉木さんのこと気になってるって」


高峯くんが頬杖をつきながらじっと見つめてくる。


一瞬時が止まったかのよう。


瑠実の予想当たっちゃったよ……。


「あ、ごめん。つい勢いで言っちゃったけど……。天馬と婚約解消したばっかでまだそういうの考えらんないよね」


「……うん」


高峯くんは俯く私の顔を少し覗き込んで。


「もしかして天馬のこと本気で好きだった?」


「……そう、みたい」


つい本当の事言っちゃった。


笑顔でごまかそうと思ったけど絶対引きつってるな。


「深いことは聞いてないんだ。俺が聞くと『しらねー』ってすげー機嫌悪くなるし。なにかあったんでしょ?」


仲良いのに高峯くんには言ってないんだ。

< 156 / 250 >

この作品をシェア

pagetop