天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「えっあの……なんで……」
「なんでって。ここ誘った時点で気付かない?倉木さんのこと気になってるって」
高峯くんが頬杖をつきながらじっと見つめてくる。
一瞬時が止まったかのよう。
瑠実の予想当たっちゃったよ……。
「あ、ごめん。つい勢いで言っちゃったけど……。天馬と婚約解消したばっかでまだそういうの考えらんないよね」
「……うん」
高峯くんは俯く私の顔を少し覗き込んで。
「もしかして天馬のこと本気で好きだった?」
「……そう、みたい」
つい本当の事言っちゃった。
笑顔でごまかそうと思ったけど絶対引きつってるな。
「深いことは聞いてないんだ。俺が聞くと『しらねー』ってすげー機嫌悪くなるし。なにかあったんでしょ?」
仲良いのに高峯くんには言ってないんだ。