天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「そんな……私なんかのどこがいいの?」
「〝なんか〟っていうのはダメでしょ、倉木さんを好きなった俺にも失礼だよー」
「あ、ごめんっ!」
ふっと笑う高峯くん。
「うん、そういう素直なところもいいよね。あと天馬にはっきり注意したりさ。見た目のわりに真面目でしっかりしてんなーっって」
「見た目って!これは地毛でっ……」
「そーなの!?最高じゃん」
そう言って私の頭をポンポンと撫でた。
なんか調子狂う!
天馬くんとはまた違う明るさがあるというか……。
本音なんだかよくわからない。
「俺はマジだからね?」
見透かされた?
見つめられて思わず目を逸らしてしまった。
「ってごめん、いとこが中からチラチラ見てくるわ。注文しよっか」
「あ、うん!」
なんだか食べる気分じゃなくなってしまったけど……。
とりあえずメニューを開いて選ぶことにした。