天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「……」
俯いたままの私を見て、光くんは「……なるほど」とつぶやいた。
「ちょっと手貸して?」
「え?」
突然光くんが私の手を握った。
「ひ、光くん!?」
「ごめん、我慢して」
そして私を引っ張って天馬くんたちの方へ向かった。
「えっちょっと待って!?」
どういうこと!?
咲も私たちに気付いて驚いていた。
「お姉ちゃん!?」
「やっほぉー……」
思いっきり苦笑い。
天馬くんの方から痛いくらい視線を感じる。
だよね、なんで手なんか繋いでるんだって話だし。
光くんは繋いだ手を離そうとはせず、逆に力を強めてきた。
「光……これどういうこと?」
天馬くんが光くんに迫っていく。
え、ちょっと……怖いんですけど!?
しかし光くんは平然とした態度で笑っている。