天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「どういうことって……デートしてきたんだよ」
「は?ちひろと?なに、付き合ってんの?」
「んー付き合ってはないけど.....まだね?」
「んなの聞いてねーんだけど。お前ちひろのこと好きだったのかよ」
天馬くんはイラついてるような態度だ。
「うん、天馬には言ってなかったけどずっと好きだったよ」
光くん、こんな場所で堂々と!
側にいた咲は口元を手で押さえ、ドキドキしているようで。
「へぇ、それで俺らが婚約解消したのを狙って堂々と告ったわけだ?」
「狙ってって……なんかその言い方光くんに失礼だよ!光くんは天馬くんにも気を遣って……」
思わずムキになってしまった。
だって光くんは天馬くんのこと、ちゃんと考えてくれてたのに。
「もうこいつのこと名前で呼んでんの?」
半笑いで私を見てくる目が怖くて思わず逸らしてしまった。