天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「大事なことじゃないか、この事を最初に話すべきだったんだ」
傷の事、天馬くんには海の時に知られているけど……。
こんなところでわざわざ言うなんて。
光くんもいるのに!
「そしたら神城家だってちひろとの縁談を考えたんじゃないのか?後から言ったんじゃ詐欺と言われても仕方ないだろうが。でもそんな傷ものではもらう気にならんだろ……」
「お父さん!!」と咲が義父の腕を強く引っ張る。
「なんでそういうことを……あなたそれでも父親なんですか!?」
光くんが義父に怒りながら迫っていく。
私は言葉が出なくて。
ありえないヤツだとは思っていたけど、ここまでだとは思わなかった。
どうして……。
私は婚約破棄したしもう関係ないのに。
咲とうまくやってるんじゃないの?
なんで私の事をそんなに……。