天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
私達が出会った日
天馬くんのマンションにまた来ることになるなんて。
前回来た時の事を思い出してドキドキしてきた。
「入って」
天馬くんが玄関のドアを開けて、私を中に入れた。
「お邪魔します……」
目の前に広がった綺麗な夜景はこの前とは何も変わらず。
私達の関係は変わってしまったけど……。
「で、回りくどい事とか嫌いだから単刀直入に言うけど。咲とは婚約できないってことを今日伝えに行った」
「え……なんで!?だって咲と天馬くんは……」
「やっぱ知ってたんだな。でも俺は咲のこと恋愛対象に見れねぇから」
「嘘!二人は付き合ってたんでしょ!?それで私との婚約のせいで別れさせられたんじゃ……」
恋愛対象に見れないって……。
咲のこと本気だったんじゃ……。
「んー。ちひろに全部話すわ、勘違いしてほしくねぇから」
「え?」
私の腕を掴むと「ちょっと座って」と私をソファに座らせた。
改めた感じが緊張感を漂わせる。