天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「ちひろの親父のこと話しても平気?」
「え……パパのこと?」
予想外のことを言われ動揺してしまう。
天馬くん、真剣な表情するから調子狂っちゃうな……。
「思い出したくねぇとか、そういうのあったら言って」
「大丈夫……だけどなんでパパが出てくるの?」
「親父さんが事故った原因ってさ、ガードレールにぶつかって……だよな」
「うん、パパが脳梗塞で気を失って……」
「そん時の事覚えてんの?」
「ううん、半分くらいしか記憶がないの。私もショックで気を失ったみたいで気付いたら病院のベッドの上だったから」
急にパパがハンドルをきって、次の瞬間には凄まじい衝撃だった。
私が生きているのは奇跡だと言われた。