天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「それ……脳梗塞のせいじゃねーんだ」
「え?」
てか……なんで天馬くんがそんなこと知って……。
「飛び出した俺を避けたんだよ」
え?
どういうこと……?
「え、ちょっと待って?天馬くんが飛び出したって」
「夏休み中じいちゃんちに泊りに行ってたんだ。庭で飼っていた犬と遊んでたら急に犬が外に出てってしまって。俺はすぐにその後を追ったんだけど……そん時に飛び出した俺を避けてガードレールに突っ込んだんだ」
頭が真っ白になる。
「じゃあ……お父さんは気を失ってたわけじゃ……」
「違う。でも親父さんは即死だったらしい」
俯く天馬くんを見て心臓がバクバク鳴っている。