天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
ーSIDE天馬-
麻衣たちのせいで光となにがあったのか聞けなかった。
くっそ……。
すげー気になる。
イライラしながら上履きに履き替えていると、
「天馬くんおはよー」
と、声をかけられた。
同じクラスの女子、曽根川と松田が俺の近くに寄ってきた。
「……はよ」
「ねぇ、ちひろちゃんと戻ったの?今日手つないできたじゃん」
「あー、うん」
「マジか―ショックー!せっかく天馬くんフリーになったと思ったのにぃ」
「別にフリーだったわけじゃ……」
俺の中では距離置いてただけで、別れたつもりはねーんだけど。
「ちひろちゃんって許婚ってやつなんでしょ?天馬くん無理やり結婚させられちゃうんじゃないってみんな心配してたんだよー!」
「無理やりじゃねぇよ」
「うそぉ?もったいなーい!ちひろちゃんくらいのレベルだったらうちらだってさぁ……」