天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「お前……」
「大丈夫だよ。もうちひろちゃんは天馬しか見えてないんだから。ムカつくけどね?」
清々しいような表情で言い、他の奴のところに行ってしまった。
光、俺の事楽しんでそうだな。
ちひろは常に麻衣か島内といるから学校で話せるチャンスがなかなかなくて。
授業中ですら俺と目を合わせない。
わざとだよな……。
そして帰りの挨拶と同時に走って教室を出て行った。
追いかけようかとも思ったけど、ちひろからメールが入ってることに気付いた。
〝先に帰る。心配しないで〟
あー、やっぱ家に帰んだな。
「天馬!ちひろちゃんのこと追いかけないでよ?」
麻衣が眉間にしわを寄せて言う。
「追いかけねーよ、今メールきたし」
「よしよし。あまり束縛すると嫌われるからねー?」