天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜

しかし私の予想に反して、笹島さんという人は私に頭を下げてきた。


「申し訳ない。こいつらが勝手なことして……」


その様子に周りの男たちが「なにしてるんすか!」とざわつく。


「頭上げてください!私は全然大丈夫ですし……」


「いや、その様子じゃ天馬が怒るのも無理ねぇな」


この乱れた髪のせいだろうか。


私は慌てて手で髪の毛を整えた。


「さっき天馬に電話もらってな、あんたがこっちに連れてかれたかもしんねぇって。そん時に言われたんだよ、あんたに何かあったら俺を殺すってな?そんな口聞いたのあいつが初めてだった」


そう言って思い出し笑いをしていた。


「あのっ、それは本心ではないとっ……」


どうしよう、笹島さんを怒らせたらますますやばい状況に!



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