天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜


半ば強引に神城くんの腕を引っ張り、大きな物置の陰に隠れた。


無理やりしゃがませて、私も身をかがめる。


「ぶつけたとこ平気?」


「え?うんっ」


ふと横を見るとすぐ近くに神城くんの顔があって。


ふわっと香るいい匂いは神城くんの香水?


甘すぎない爽やかな香り。


今まで近寄ったことがなかったから気が付かなかった。


「赤くなってるけど」


いつの間にか神城くんの手が私のおでこに触れていた。


いい匂いが更に濃くなる。



「だ、だ、大丈夫!」


「そう?ぶつかった時すげー音してたよ?」



しっかり見られてたんだ……。


穴があったら入りたい。


< 6 / 250 >

この作品をシェア

pagetop