天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
半ば強引に神城くんの腕を引っ張り、大きな物置の陰に隠れた。
無理やりしゃがませて、私も身をかがめる。
「ぶつけたとこ平気?」
「え?うんっ」
ふと横を見るとすぐ近くに神城くんの顔があって。
ふわっと香るいい匂いは神城くんの香水?
甘すぎない爽やかな香り。
今まで近寄ったことがなかったから気が付かなかった。
「赤くなってるけど」
いつの間にか神城くんの手が私のおでこに触れていた。
いい匂いが更に濃くなる。
「だ、だ、大丈夫!」
「そう?ぶつかった時すげー音してたよ?」
しっかり見られてたんだ……。
穴があったら入りたい。