天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
「いいよ、それより咲は事務所に行く時間じゃないの?そろそろ担当さんが迎えに来るんじゃ……」
「いいのいいの、ちょっとくらい待っててもらえば!それよりもお姉ちゃんの方が大事だよ」
そう言って湿布を剥がして私の足に貼ってくれた。
本当に優しい子。実の妹でもここまでしてくれないんじゃないかな。
「よし!これではがれてこないね」
「咲、ありがとうね」
「羨ましかったんだー、私もプライベートで友達と海に行ったりしたいなって」
咲は気軽に出かけたりはできない。
週刊誌とかに撮られて変な噂が立ったら大変だから、かなり注意しなきゃいけないらしい。
「落ち着いたらさ、どっか人がいない海にでも行こうよ、私が連れてってあげる」
「えー嬉しい!絶対行こう!」
天使みたいな笑顔の咲。
モデルになったのは自分の意思でもあったみたいだけど、義父の都合の良いようにされないといいなって思う。
もし咲を悲しませるようなことをしたら、絶対に許せない。