天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜
『まさかお前、じゃないよな?』
「……え?」
この人はどうしても私を疑いたいんだな……。
一応バッグの中を漁ってみた。
「やっぱりないで……」
バッグの奥底でキラリと光るものを見つけ、一瞬手が止まる。
これって……。
『どうした?』
「バッグの中にブレスレットが……」
『やっぱりな……』
義父が鼻で笑った後、深いため息をついた。
「でもなんで入ってたのか私にもわからないんです、昨日確認した時にはなかったし……」
『とぼけても無駄だ、お前が盗ったんじゃないのか?』
「え!?」
『咲が羨ましくて嫉妬してるだろ、見てればわかる。それで咲の大事な物を盗んだんだ、違うか?売れば結構金になるしな』
「嫉妬なんてっ……」
『咲はなんでも持っているから嫉妬されても仕方ないと思うが』