天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜



「こんな家に住むくらいなら貧しい方がよかったって言ってるんです」


怒りで手が震えてるのがわかる。

もう限界……お母さんごめん。


『口答えしやがって、まだわかってないようだな』


その時天馬くんが「代わって」と、私のスマホを取り上げた。


「おっさん、変わってないね?」


え、義父に向かっておっさん!?


義父にそんなこと言えるのは天馬くんぐらいじゃないだろうか。


電話を代わってくれた天馬くんは口は笑っているのに目は笑ってなくて。


なんだか怒っているような、冷淡な言い方で義父と話している。


「……てことで、ちひろは今夜そっちに帰んないんで」


え!?


帰らないって……なんで勝手に!?


確かにこんな状況で家には帰りたくない。


咲にもなんて思われてるのか怖い。


本当に私が盗ったと思ってるのかな。


義父の言葉を信用しちゃうのかな……。


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