泣きたがりの君に優しい歌をあげる

「何わらってんだよ」
「なんとなく!」
「ばっかじゃねぇの」
「気持ちいいところだね」
「そっか?何にもねぇけど……」

 わたしを見て男の子は怪訝そうな顔をした。どうやら自分と同じくらいの年齢の男の子だと思った。

「ねえ、あなた、学校は?」
「おまえこそ、こんな所でこんな時間に何してんだよ」
「わたしは休憩中だよ」
「休憩中?」
「うん、疲れたから学校は休憩中」
「休憩中かぁ。じゃあ、俺も休憩中」
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