続・拗らせDKの偏った溺愛


「竜也くんが乱戦に出場されるのを、私も見てみたいです!!」


虎谷くんを信じて、私も参加推しで言ってみました。

怒られるかもしれないという一抹の不安もありましたが……結果は怒られませんでした!


「お前もかよ・・・」


代わりに小さなため息をつかれてしまいました。

そこですかさず綾乃ちゃんが私の脇を肘でつついてこられたので、もう一声、勇気を出して言ってみることにします!


「げ、下僕としましては、やはり主の活躍を目にしたいといいますか・・・」


腕を組んでいた綾乃ちゃんがガクッと膝から落ちそうになったので、思わず途中で言葉が止まってしまいました。


「ほら!竜也さん!!竜也さんの下僕であり、体育祭実行委員の藤原も期待していますし!体育祭を一層盛り上げるためにも、ぜひ参加を!」


よかったです。

私の代わりに野田くんが大事なことを全部言ってくださいました。


「野田くん、やるなぁ。竜也の気持ちを動かすポイントを的確に押さえてるよ」


虎谷くんが絶賛された通り、


「チッ、しゃーねーな。下僕にそこまで言われたとあっては、期待に応えるしかないか・・・」


渋々ではありますが、竜也くんが参加されることになりました!


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