続・拗らせDKの偏った溺愛



「「いや〜!竜也、カッコイイ〜〜〜」」


「うちのクラスの鉢巻を取りに来られるのは嫌だけど、でもこっちに来て欲しい〜」


女子のみなさんは複雑な乙女心を抱えながらの応援ですが、


「「うわぁ!お願いですからこっちに来ないでください!!」」


男子のみなさんは切羽詰まった表情です。

特に乱戦に出場されている面々は青ざめた顔で必死に逃げ回るばかり。

理由はどうであれ、騎馬戦というのは敵に背を向けて勝てる競技ではありません。

野田くんは敵前逃亡を図る方々の後ろから軽々と鉢巻きを奪うと、次々に旗持ちの斉藤くんに渡していきます。

これはもう、圧勝なのではないでしょうか?

瞬く間に斎藤くんの手にある鉢巻の数が増えていっています。

そして、鉢巻きを奪われずとも、逃げ回るうちに騎馬が崩れてしまう姿もちらほら。

あっ!いました!!この状況でも果敢に戦いつつ、竜也くんたちの方へ向かってくる騎馬が!!!

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