双子の被検体に依存されています。

男の子の体を洗うのは、これが初めてかもしれない。傷口に出来るだけ触れないように、暑くないか確認しながら慎重に体を洗う。

｢私、こういうの見た事ないんだけど、意外と抵抗ないんだな…｣

自分でもびっくりするほど、この双子には心を開いている。多分これは同情で、私と同じような屈辱を受けているからなのだろう。でも、彼らのそれを見ても、抵抗がないというのはなんだかおかしいような気もするが…。

私の発言を受けて、双子は少しだけオドオドして、恥ずかしがっていた。

｢いや、気にしないで…。私独り言多いから、これは通常運転。これからもブツブツなんか言っちゃうと思う｣

私の独り言癖を暴露すると、双子にぽかんとした顔で見つめられた。

｢そ、そんな顔しないでよ…｣

『引かれたか？』と悪魔。
『えーっ！？』と天使。

｢まぁ…そうなるよね｣

一人で悲しみの笑いをして、黙々と体を洗ってあげた。