離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「喜んで」

 あの夜よりももっと昂った様子で智秋がシャツを脱ぎ捨てる。

 二度目の結婚で何度も混浴したから裸体を見るのはあれ以来ではないが、こうしてまじまじと均整の取れた身体を見るときゅんとして心拍数が上がった。

 激しい運動をしたあとというわけでもないのに、心臓が破裂しそうなほど高鳴っている。

「俺もずっと君を抱きたかったよ」

 智秋の熱をすべて受け止めきれるか心配になる。

 今度はちゃんと想いを重ね合わせて結ばれるのだと、期待に胸をふくらませながら智秋を受け入れようとした。

 しかしあと少しのところで楓花が泣き始める。

「タイミングばっちりだな、ふーちゃんは」

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