離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました

「心配かけてごめんね。でも私、恋愛ってあんまり興味を持てなくて。誰かのためになにかするって大変じゃない？　一緒に同じことをするっていうのもいまいちしっくりこないし……。お母さんみたいに血が繋がってるならいいよ？　でも、他人だと思うとそこまで自分を犠牲にできないというか、したくないというか」

　友人たちの多くは結婚を済ませ、第一子を授かった報告も聞いている。

　焦った方がよかったのかもしれないが、あまりそういう気持ちもなかった。

　男性と交際した経験はある。

　学生時代の話だ。告白されたのがうれしくて付き合ってみたが、彼の趣味や好きなものに合わせなければいけないのが微妙に苦痛だった。