離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
短い結婚生活の間も智秋は自分について語らなかったし、私が彼の日常に踏み込まないよう線を引いていたと思う。
あの頃は契約結婚だからとそれを受け入れていたが、二度目の機会を得られた今はあとほんの少し私の方から踏み込んでみたい。好きだと言えない代わりに。
「幸せだけど、ちょっとだけ幸せじゃない」
「どうして?」
「咲良のせい」
「私? じゃあ智秋が幸せになれるように頑張るね。どうしたらいい?」
「俺にもそれがわからないから困ってるんだよな」
「なにそれ」
笑って今度こそ振り返ると、すぐ目の前に智秋の顔があった。
あの頃は契約結婚だからとそれを受け入れていたが、二度目の機会を得られた今はあとほんの少し私の方から踏み込んでみたい。好きだと言えない代わりに。
「幸せだけど、ちょっとだけ幸せじゃない」
「どうして?」
「咲良のせい」
「私? じゃあ智秋が幸せになれるように頑張るね。どうしたらいい?」
「俺にもそれがわからないから困ってるんだよな」
「なにそれ」
笑って今度こそ振り返ると、すぐ目の前に智秋の顔があった。