離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 耐えられないわけではない。ただ、座り心地の悪い椅子に座っているような小さな不快感を常に抱いていた。

 社会に出てからもいい関係になった人はいる。話が合うから大丈夫だと思って付き合ったわけだが、そこでもやはり違和感があった。

 今にして考えると、単純に私は『自分を合わせるほど相手が好きではない』というだけの話だったのだろう。

 付き合った彼らには申し訳ないものの、『思っていたのと違う』といつも向こうから別れを切り出していた時点で私ばかりが悪いわけではないと思いたい。

 そういった理由があって、私は恋愛に興味を持てなかった。

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