吉良くんの弱愛なところ。



究極に、ダサい。

わたし、ほんとにダサい。



「うぎゃっ!」と声を上げて盛大にこけたわたしに、吉良くんはさすがにそこは優しくて、駆け寄って助けてくれた。


ぐずぐずと「いたぁい……」と言い続けてるわたしの擦りむいた膝を、吉良くんはハンカチで結んでくれている。


血が出ているそこにハンカチを当てるとなると、しっかり汚れるわけで。

さすがにそれはダメ!と全力で断ったのに、まあまあ血が出てきてるそこを指差しながら、じっと冷めた目で見られたおかげで、降参するハメになった。






「あと、スカート、めくれてる」


「え''っ、うそ!!」






……やばい、わたし今日の下着何色だっけ!


ぜったいそこじゃない思考を慌てて消しながら、地面に座ったまま確認する。





中が見えるほどとは言わないけれど、太ももが大胆に晒されている箇所があり、見られたことに恥ずかしくなって秒で直した。












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