首取り様1
大輔が一歩地蔵に近づいて行った。
「朝になるまでに首を見つけられなかったら、この地蔵のどれかの首になる……」
佳奈は不意に自分の首が地蔵についている場面を想像してしまい、慌てて首を振って想像をかき消した。
こんなところにいるとつい余計な想像をしてしまう。
他になにかヒントになりそうなものがないか地蔵の周りをくまなく調べることにした。
苔むした地蔵のまわりは雑草がひどく、それをかき分けて、草に首を突っ込むようにして調べる。
草のむせるような匂いを我慢して15分ほど集中して調べたとき、慎也が「あっ!」と声を上げた。
草の間から顔を上げてみると、慎也は1人地蔵から離れて歩道へと向かっているのが見えた。
「これ、足跡だぞ!」
そう言われて他の5人もかけつけた。
そこには確かに夜の間に見たあの素足の足跡がついているのだ。
しかも北へ向けて転々と続いている。
「朝になるまでに首を見つけられなかったら、この地蔵のどれかの首になる……」
佳奈は不意に自分の首が地蔵についている場面を想像してしまい、慌てて首を振って想像をかき消した。
こんなところにいるとつい余計な想像をしてしまう。
他になにかヒントになりそうなものがないか地蔵の周りをくまなく調べることにした。
苔むした地蔵のまわりは雑草がひどく、それをかき分けて、草に首を突っ込むようにして調べる。
草のむせるような匂いを我慢して15分ほど集中して調べたとき、慎也が「あっ!」と声を上げた。
草の間から顔を上げてみると、慎也は1人地蔵から離れて歩道へと向かっているのが見えた。
「これ、足跡だぞ!」
そう言われて他の5人もかけつけた。
そこには確かに夜の間に見たあの素足の足跡がついているのだ。
しかも北へ向けて転々と続いている。