首取り様1
《美樹:実は私もその夢を見たの。それでビックリして飛び起きて、なんか不安になったからみんなにメッセージを送ったの》


「美樹も!?」


思わず声を上げてしまう。


佳奈はすぐさま時分も同じ夢を見たと説明した。


5人の黒い影に言われたことも、鮮明に記憶している。


それからメッセージのやりとりでここにいる5人全員が同じ夢をみたことがわかった。


佳奈の背中に嫌な汗が流れていく。


こんな偶然あるだろうか?


いくら中の良い友人といっても、夏休みに入ってからは1度も遊んでいないのに。


そしてもう1つ気がかりなことがあった。


いまここに春香が来ていないことだ。


《大輔:さっきから春香と連絡がつかないんだ。寝ているだけならいいんだけど》


大輔の不安がこっちにまで伝わってくる。


全員で見た気味の悪い夢。


そして今ここに春香が来ていないということ。
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