首取り様1
「地蔵の首を探さないと、意味ねぇよ、きっと」


そうなのかもしれない。


「でも、そんなのどこを探せばいいかわからないよ」


佳奈は情けない声を出した。


地蔵の首は最初からついていなかったのかもしれない。


そうなると、もう探しようがないのだから。


しかし、明宏がなにかひらめいたように「あっ」と声を上げた。


その目は輝いている。


「どうしたの?」


美樹が質問すると明宏はまた確信したような口ぶりで「それならここを探すよりも、もっと探したほうがいい場所があるじゃないか!」と言った。


「え?」


他の5人には意味がわからずに首を傾げる。


「ほら、僕たちがみんなの首を探した場所だよ。それぞれ首があった場所に意味があると考えるんだ」


「あ」


さすがの佳奈も気がついた。
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