首取り様1
不思議に感じながら見ていると大輔は切断された首と頭部をくっつけるようにベッドに置いた。


ホッとした雰囲気が部屋の中に漂う。


これでいいってこと?


5人が不安げな表情で互いの顔を見つめる。


と、その時だった。


急に視界が歪んだ。


グラリと体が揺れて立っていることができない。


一瞬自信かと思ったが、部屋事態は全く揺れていないみたいだ。


「なんだ、これ」


慎也が呟き、床に膝をついた状態でこちらへ手を伸ばしてくるのが見えた。


佳奈も必死に手をのばす。


しかし、その手が触れ合う前に、2人の意識は遠ざかっていったのだった。
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