首取り様1
しばらくドアの前で立ち尽くしていたが、このままでいても意味がないと、佳奈は小さく息を吸い込んだ。
勇気を出して冷えているドアレバーを握り、ドアを開ける。
ギィっと微かに軋む音がしてそのドアは開いた。
部屋の中は電気が消されているものの、大きな窓から月明かりが差し込んでいて明るかった。
その部屋にはなにもなかった。
正確には中央に布団がひかれていて、それが盛り上がっているため誰かが眠っているのだろうということは理解できた。
ただ、それだけしかない空間だった。
窓はあってもカーテンはない。
棚もふすまもなく、ただ四角い空間が広がっているばかりだ。
妙な部屋……。
そう感じながらも佳奈は部屋に一歩足をふみいれた。
気味の悪さが体中にまとわりついてくるけれど、どうしてもそうしなければならないと頭で理解していた。
勇気を出して冷えているドアレバーを握り、ドアを開ける。
ギィっと微かに軋む音がしてそのドアは開いた。
部屋の中は電気が消されているものの、大きな窓から月明かりが差し込んでいて明るかった。
その部屋にはなにもなかった。
正確には中央に布団がひかれていて、それが盛り上がっているため誰かが眠っているのだろうということは理解できた。
ただ、それだけしかない空間だった。
窓はあってもカーテンはない。
棚もふすまもなく、ただ四角い空間が広がっているばかりだ。
妙な部屋……。
そう感じながらも佳奈は部屋に一歩足をふみいれた。
気味の悪さが体中にまとわりついてくるけれど、どうしてもそうしなければならないと頭で理解していた。