首取り様1
場所は学校の教室で、あのときもこのメンバーでおしゃべりをしていた。


『夏休みはやっぱりどこか行きたいよなぁ』


机の上に座って大輔が誰にともなく言う。


『そうだね。海水浴とかいいよね』


春香が目をキラキラと輝かせて答えた。


気分はすでに夏休み真っ盛りだ。


『おぉ~、春香の水着楽しみだな』


大輔の表情がにやける。


『そこのバカップルはおいといて、キャンプとかもいいよね』


佳奈はわざと2人に冷たい視線を送って言った。


キャンプはここ数年特に流行っていて、普通のお店でもキャンプ用品の取り扱いが充実してきていた。
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