首取り様1
この時、本当に6人の中で誰も肝試しの話しなんてしていなかったんだ。
当時はそんなことにも気が付かず、ただ友人たちと一緒にいる時間が楽しくて仕方なかった。
ファミレスの窓から見える街がどんどん薄暗くなっていくのを見て、心が踊っていた。
そのままファミレスで夕飯を食べて、6人はようやく外へ出た。
外はすっかり日が落ちていて街頭が少ない場所を歩くときにはスマホの明かりで周囲を照らしていないと歩けないくらいにはなっていた。
肝試しの場所は明宏が知っている。
明宏を先頭にして、みんな思い思いにダラダラと歩いた。
歩きながら自分の知っている怪談話を披露すると、徐々に気分も盛り上がってくる。
そして慎也が今日一番怖い話をし終えた時、明宏が足を止めたのだ。
それに合わせて他の5人も足を止める。
『あれだ』
明宏が静かに言い、前方を指差した。
そこには東屋のような屋根がついた場所があり、その下に地蔵が並んでいるのがわかった。
近づいて行き、その全貌が見えた瞬間佳奈は強い寒気を感じて身震いをした。
5体並んだその地蔵は、全て首がなかったのだ。
当時はそんなことにも気が付かず、ただ友人たちと一緒にいる時間が楽しくて仕方なかった。
ファミレスの窓から見える街がどんどん薄暗くなっていくのを見て、心が踊っていた。
そのままファミレスで夕飯を食べて、6人はようやく外へ出た。
外はすっかり日が落ちていて街頭が少ない場所を歩くときにはスマホの明かりで周囲を照らしていないと歩けないくらいにはなっていた。
肝試しの場所は明宏が知っている。
明宏を先頭にして、みんな思い思いにダラダラと歩いた。
歩きながら自分の知っている怪談話を披露すると、徐々に気分も盛り上がってくる。
そして慎也が今日一番怖い話をし終えた時、明宏が足を止めたのだ。
それに合わせて他の5人も足を止める。
『あれだ』
明宏が静かに言い、前方を指差した。
そこには東屋のような屋根がついた場所があり、その下に地蔵が並んでいるのがわかった。
近づいて行き、その全貌が見えた瞬間佳奈は強い寒気を感じて身震いをした。
5体並んだその地蔵は、全て首がなかったのだ。