首取り様2
佳奈は返事をせずにズボンのポケットをまさぐって財布を取り出した。
その中に入っている小さな、赤いお守りを取り出す。
チリンッと小さな金色の鈴がなって、佳奈の手のひらの上に乗せられた。
それは布がほつれていて今にも破れて中身が出てきてしまいそうな、古いお守りだった。
そのお守り袋の真ん中に地蔵の背中にあったのと同じマークが刺繍されている。
「それ、なんで!?」
春香が目を見開いて叫ぶ。
「小学校の頃、おばあちゃんがくれたの。その後おばあちゃんは体調を崩して亡くなってしまって、だからずっと持ってたの」
説明していると、その時の光景が脳裏に蘇ってくる。
佳奈が小学校2年生だった頃だ。
当時まだ一緒に暮らしていた祖母のことが佳奈は大好きだった。
シワシワの手で頭を撫でられると、たまらなく嬉しくなった。
祖母がつくっていたぬか漬けを一緒になって、見様見真似でかき混ぜる時間が好きだった。
「これ、どこで手に入れたかわかるか?」
その中に入っている小さな、赤いお守りを取り出す。
チリンッと小さな金色の鈴がなって、佳奈の手のひらの上に乗せられた。
それは布がほつれていて今にも破れて中身が出てきてしまいそうな、古いお守りだった。
そのお守り袋の真ん中に地蔵の背中にあったのと同じマークが刺繍されている。
「それ、なんで!?」
春香が目を見開いて叫ぶ。
「小学校の頃、おばあちゃんがくれたの。その後おばあちゃんは体調を崩して亡くなってしまって、だからずっと持ってたの」
説明していると、その時の光景が脳裏に蘇ってくる。
佳奈が小学校2年生だった頃だ。
当時まだ一緒に暮らしていた祖母のことが佳奈は大好きだった。
シワシワの手で頭を撫でられると、たまらなく嬉しくなった。
祖母がつくっていたぬか漬けを一緒になって、見様見真似でかき混ぜる時間が好きだった。
「これ、どこで手に入れたかわかるか?」