首取り様2
その石段を見た瞬間佳奈の記憶の中にある石段と一致した。


強い衝撃を体に受けたような感覚があって、一瞬息をしづらくなった。


「これだと思う」


恐る恐る三福寺の写真を指差して答える。


場所はここから10分ほど歩いたところで、それほど遠くはない。


「よし、行ってみよう」


明宏は目を輝かせて言う。


反面佳奈は怖くもあった。


もしも三福寺が関係していたとしたら、このゲームにみんなを巻き込んでしまったのは自分ということにならないだろうか。


地蔵と6人を結ぶものが、佳奈の持っているお守りただ1つだけだとしたら……。


そんな恐怖心を払拭するように佳奈は大股であるき出したのだった。

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