首取り様2
随分長い間人が暮らしていなかったようで、床は湿気でたわみ、今にも抜けてしまいそうだ。
家全体が歪んでいるのか、トイレのドアは空いたまま閉まらない。
裏口のあるキッチンを抜けて廊下を進んでいくと、ふすまが現れた。
そこを開けてみると6畳の和室があり、奥にはまた同じようなふすまがあった。
「ここは仏間だったんだな」
押入れの横に背の高い立派な仏壇が置かれていたが、そこにはなにも飾られていなかった。
「誰の家なんだろう」
春香がそう呟いて押入れを開けた、そのときだった。
黒くて丸い塊がそこに鎮座していて春香は悲鳴を上げて尻もちをついてしまった。
「春香!?」
隣の部屋を探していた佳奈が悲鳴を聞いてかけつける。
倒れ込んでいる春香と、開きっぱなしの押入れ。
そしてその中には……。
明宏の頭部が置かれていたのだ。
家全体が歪んでいるのか、トイレのドアは空いたまま閉まらない。
裏口のあるキッチンを抜けて廊下を進んでいくと、ふすまが現れた。
そこを開けてみると6畳の和室があり、奥にはまた同じようなふすまがあった。
「ここは仏間だったんだな」
押入れの横に背の高い立派な仏壇が置かれていたが、そこにはなにも飾られていなかった。
「誰の家なんだろう」
春香がそう呟いて押入れを開けた、そのときだった。
黒くて丸い塊がそこに鎮座していて春香は悲鳴を上げて尻もちをついてしまった。
「春香!?」
隣の部屋を探していた佳奈が悲鳴を聞いてかけつける。
倒れ込んでいる春香と、開きっぱなしの押入れ。
そしてその中には……。
明宏の頭部が置かれていたのだ。