首取り様2
夢を見ない
少しずつなにかが見えてきているような気がする。
それとも、それはただの勘違いなのかも知れない。
本当はなにもわかっていないのかも。
布団の中で佳奈は何度も寝返りを打った。
目を閉じて浮かんでくるのは5人の写った白黒写真と、慎也の首のない体ばかり。
慎也の体も美樹の体も毎日確認しているけれど、特に変化はなかった。
相変わらず鼓動を続けていて、呼吸しているかのように腹部が上下している。
皮膚も生前と変わらずに水々しくて張りがある。
腐敗していく様子はなくて、ひとまずは安心していた。
それにしても、今日はどうしてこんなに眠れないんだろう。
普段から眠くなくても強制的に夢の中に引き込まれていくのに……。
朝が、来た。
佳奈は呆然として布団の上に座り、窓から差し込む朝日を見ていた。
昨日は結局一睡もできなかったのだ。
そう、一睡も。
つまり、眠っていない。
それとも、それはただの勘違いなのかも知れない。
本当はなにもわかっていないのかも。
布団の中で佳奈は何度も寝返りを打った。
目を閉じて浮かんでくるのは5人の写った白黒写真と、慎也の首のない体ばかり。
慎也の体も美樹の体も毎日確認しているけれど、特に変化はなかった。
相変わらず鼓動を続けていて、呼吸しているかのように腹部が上下している。
皮膚も生前と変わらずに水々しくて張りがある。
腐敗していく様子はなくて、ひとまずは安心していた。
それにしても、今日はどうしてこんなに眠れないんだろう。
普段から眠くなくても強制的に夢の中に引き込まれていくのに……。
朝が、来た。
佳奈は呆然として布団の上に座り、窓から差し込む朝日を見ていた。
昨日は結局一睡もできなかったのだ。
そう、一睡も。
つまり、眠っていない。