首取り様2
美樹は佳奈を支えながらその後を追った。


首が見つからないまま朝が来た。


こんなことは初めての経験だった。


愕然としたまま美樹に連れられて大輔と合流した。


大輔と春香は青ざめているが、あれから黒い化け物たちに攻撃されるようなことはなかったみたいだ。


「慎也の首はどうした?」


その質問に3人は答えられなかった。


大輔と春香もそれ以上はなにも聞かなかった。


ボロボロと涙を流し続けている佳奈を見れば、答えは聞かなくてもわかっていた。
< 34 / 194 >

この作品をシェア

pagetop